抜歯後の出血のお話・・・

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抜歯後の出血についてのお話をすこし・・・

歯は歯肉の中の骨(歯槽骨)に歯根膜繊維と言うものを介してくっついています。


いくつもの繊維で固定してあるみたいな感じでしょうか。

繊維の分、少しですが余裕があってわずかに動くのはそういう理由です。

外傷などで歯をぶつけた場合・・・

この歯根膜繊維が部分的に断裂して動いてしまうわけです。
これが外傷性歯牙亜脱臼と言われるものです。

また完全に切れてしまうと固定するすべがなくなるので歯が抜けると言うことになります。
これを外傷性歯牙脱臼と言います。


 

それでは抜歯のときはどういうことが起こっているのか?

 


抜歯のときはこの歯根膜繊維を切って人為的に脱臼させてやるわけです。

そうして歯が抜けると歯根膜繊維が切れてしまうわけですから出血してきます。

そして歯が入っていた骨のくぼみ(抜歯窩)が出血した血液で満たされます。

その血液が固まって(血餅)歯が抜けた骨のくぼみをカバーしてくれるわけです。

この血餅による抜歯窩のカバーがあって感染を防いでくれるし、新しい粘膜や骨の再生が行われるていくわけです。

この血の固まりが早期に取れってしまったりすると感染の危険性が出てきたり、粘膜や骨の新生が遅れたりします。
 


血液があるから組織に栄養や酸素を行き渡らせる事が出来るし、組織の再生、新生が行われるのです。

歯槽骨の周りに慢性の炎症が続いていた場合、人間の身体はうまく出来たもので、その炎症から他の部分を守ろうとして周りの骨を固くしてブロックしていく反応が起こることがあります。
こうなると骨がカチカチになり、抜歯しても血が出ないことがあります。その周りに毛細血管が無いんですね。
そうするとどうなるか・・・

 


血液が無いと組織は再生したり新生したり出来ませんからいつまでたっても治らない・・・
また細菌に対しても抵抗できる白血球が運ばれてきませんから感染を起こしていきます。

だからそうならないために、もし抜歯して血が出なかったら・・・

 

その悪い部分をかき出したり、

骨に穴を開けたり、

その部分の骨を削除してわざと出血させるようにします。

 


そうすると新しい骨が再生されていくんですね。

このように出血は組織の再生に必要不可欠なものなのですね。
 


もちろん出血が湧き出るように起こって止まらない異常な出血は話がまた違いますが、その話はまたの機会に・・・

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