ラバーダム防湿について
ラバーダム防湿とは歯の周りにかけるゴムのシートのことです。
虫歯の治療や歯の根の治療のときに唾液に含まれる細菌や水分から遮断するときに使います。
ただそれが無いと治療が出来ないかと言うとそうではありません。
よくラバーダム防湿を使っていないと根管治療の成績が悪くなるとか書かれている人がいますが、防湿はラバーダムだけではありませんし、簡易防湿でも唾液がどんどん入って治療できないことなどよっぽど注意散漫か、あまりにも遅いか、アシスタントへの指示がまずいか、しかありえないです。
たしかに便利な方法ではありますが、すべてに使えるわけでもありませんし、完璧でもありません。
唾液が入ってしまって根管治療できないなんていうのなら、ラバーダムをかけたことのあるドクターならわかると思いますが、子供の治療などのときに舌で外れてしまうこともないことはないです。
一回外れたら唾液に濡れてもう根管治療の成績が落ちるのでしょうか?
そんなことは無いでしょう!
ラバーダムで根管治療の成功率が上がる理由・・・とか調べれば出てきますが、以下のようなことらしいです。
気になったところをあげてみますね。
1: 唾液による感染を防ぐ
これは先ほども言ったようにラバーダム防湿じゃなくても可能です
2: 治療部分を消毒できる
まあどういう意味で書かれてるのかわかりませんが、同じようにラバーダムじゃなくても出来ます。
3: 水分を遮断できる。
1、2とどこが違うのでしょうか?同じことが書かれているように思いますが・・・
4: 殺菌力の強い薬を使うことが出来る。
??何の薬のことでしょうか?いまだに亜砒酸とか使うんでしょうかね?
5: 舌や頬を排除でき集中して治療できる。
まあこれならわかりますが、それによって集中力がなくなるなんてことは特に感じませんが・・・
当然ラバーダムを拒否してるわけではありません、現に子供の治療に使うこともありますし、20年以上そうして治療してきましたし、いろんな方法を使ってきました。
だからひとつじゃないでしょうと言いたいのです。
残根の歯にはそのままかけれないという欠点もあるでしょうし、歯肉を締め付けられて傷つきやすいということもたまにはあるでしょうし、いろんなパターンがあるでしょう。
要するにただの防湿の一種に過ぎないラバーダム防湿をそれを使わないと良くない歯科医院だとさも言うような書き方は誤解を招くと言いたいのです。
ラバーダムで治療の成績が格段に上がるような治療っていったいどんな特殊な治療なんだってことです。そんなもの無いでしょう!マイクロスコープを使って治療しててそれに専念するためにラバーダムを使うなら言いたいことはわかりますよ。
たかだかラバーダムを使っているというだけを患者に違いがわかりやすいからと伝える手段にしてくれるなと言いたいのです。
自分が根充したレントゲン写真を患者さんに包み隠さず見せるほうがよほど違いがわかるってもんです。
もう少し正確に情報を流してほしいと思った今日この頃です。
ちょっと熱くなっちゃいました・・・。笑