表からみた感じです。 右:e.max 真ん中:メタルボンド 左:レジン前装鋳造冠
裏から見た感じ 右:e.max 真ん中:従来のメタルボンド 左:レジン前装鋳造冠
セラミックのお話です。
歯の被せ物(クラウン)や詰め物(インレー)は保険診療では銀歯と言われている金銀パラジウム合金で作られる銀色の金属のものになります。
簡単に前歯のお話をしますと、
保険診療:
レジン前装鋳造冠: 表は硬質レジンと言われるプラスチックのような白いもので、裏面は金属で出来たものです。金属のフレームに表だけプラスチックを貼り付けてあるような感じのものです。
どうしてもレジン(プラスチックのようなもの)の部分が強度的に天然歯よりも、ずいぶん柔らかいのですり減ったり、傷ついて色がくすんできたり、金属に貼り付けているだけなので剥がれて割れてしまったりすることが欠点として挙げられます。
自由診療:
当医院でお奨めしているセラミックスです。
以前はメタルボンドと言われるものが主流でしたが現在は新しい素材がいろいろ出てきて進化してきています。
以前のメタルボンドはフレームが金属で冠の境目のところも金属で出来ているものでしたが裏面が金属が見えていました。
それでは審美性がいまいちなのと少しでも金属が歯肉と触れるところを無くそうと技工士と相談してカラーレスと言われるマージン部分もすべてセラミックで作る、表も裏からも、金属が見えないメタルボンドを20年以上前から採用してきました。
そして現在はe.maxと言われる、新しいセラミック素材のものを主に使用しています。
e.max(イーマックス): 従来のセラミックに比べて「審美性」「耐久性」を兼ね備えたセラミック素材です。
特徴は4つほどあります。
1: 強度は360から400mPaと天然歯(エナメル質)の350mPaに近い強度を持った素材です。
2: 透明感がとても高く、一番天然歯に近い透明感審美性を再現できます。
3: 天然歯と固さも似ているので天然歯を過度に磨耗させてしまったりと言うこともなく歯に一番優しい素材と言えます。
4: 歯肉にも良い。 金属使用のものは金属イオンが溶けることによって冠の境目の歯肉の部分が黒く変色したりすることがありますが、セラミックはそれが無く金属アレルギーも心配ありませんので歯肉にも良いと言えます。
ちなみにお値段はe.max 10.8万円(税込み)でさせていただいております。
他にもジルコニアなど、症例によって様々な選択がありますので詳しくは医院にてご相談ください。