今日は問診の大切さについてお話ししようと思います。
普段診療しているうえで、新患の患者さんの場合には少し時間を取るように予約を取っています。
というのも最初に来られた時にお話をお聞きして全体の口の中の状態を精査して全体の治療計画を立て、それを説明するためにどうしても時間が必要だからです。
その歯だけという場合はまた違ってきますが、その歯だけの場合だとしても前後の歯がどうなっているかによって治療のやり方が変わってくる場合もあるので説明することがどうしても必要にはなってきます。
後になって「そんな話は聞いてない・・・」というようなトラブルを避けるためでもありますが、診療する前にどうしても人間ですので信頼関係が必要になってきますから、モノではありませんので削って詰めたらおしまいというようなことはしたくないわけです。
それゆえに話はしたくないというような患者さんが仮に来られた場合は治療することができない場合もありえます。
来られた時には衛生士や助手じゃなくて私本人がすべてのチェックをしますので、また記録をカルテに残しておく必要があるため歯式を取ります。これは特に点数があるわけではありませんので(厳密には初診料に含まれているといったほうがいいでしょうか)全体を診たから高くなるとかそういうことはありません。
なぜそれが必要かというと、例えば「上の歯が痛い」といった場合でも「下の歯が原因で関連痛で痛む」場合もあるわけです。左右は間違えませんが、そういうことも踏まえて、診断をする場合に先入観なしにより多くの情報が欲しいのです。
痛いといってもどういう痛みなのか、いつ頃痛むのか、夜になると痛むのか等、またどういった類の痛みなのかも人によって表現が違うので(あまりに違いすぎることはめったにはないですが時々理解しがたい表現をされる場合もあります)その場合はこちらとの感覚の相違を埋めていかなければならないので共通する表現を探る必要もありますのでより時間がかかります。
それもダメだといわれると正確な診断が出来なくなりますのでお断りせざるを得ない状況もありえます。
まあ今まで1万人以上は診察していますが、3人くらいですかね・・・0.03パーセントくらいですから、コロナの抗体検査の陽性率よりはずいぶん少ないですけど、笑。
ただレントゲンを撮ればわかるというわけではないところがそこにあります。もちろん必要なものは撮りますがまずは問診が大切だと考えていますのでご理解のほどをお願いします。